消防乙6で力のモーメントはよく出される
「消防設備士乙種6類」試験の「機械に関する基礎知識」において、「力のモーメント」に関する問題はよく出題されています。
「みのおか式消防設備士乙種6類通信講座」で使用しているオリジナルテキスト「消防設備士乙種6類重要事項のまとめ」では、
P5~P8で「力のモーメント」の解説を行っています。
また「消防設備士乙種6類レポート問題集」では、問5、問6、問18で「力のモーメント」に関する問題を出題し、問題を解きながら理解してただくようにしています。
ここでは、まず「力のモーメント」の基礎的な事項を解説します。
そして、「消防設備士乙種6類」試験に出題された「力のモーメントに関する問題」の例題についても詳しく解説していきます。
■力のモーメントの基礎的な事項
図のように六角ボルトをスパナで回転させるとき、 回転軸の中心~作用点までの距離をL[m]、加えた力をF [N]とすると、力のモーメント(締付けトルク)M [N・m]は、
M=F✖L
で表せます。
さて、スパナのお尻の部分にパイプをつけて回転させた場合、力のモーメントはどのようになると思いますか?
(1)大きくなる
(2)小さくなる
(3)変わらない
答えは、(1)大きくなる です。
(図2)のように、長さL [m]のパイプを、スパナのお尻の部分につけて回転させると、力のモーメントM [N・m]は、
M=F×2L
となり、パイプを付けないときの2倍となります。
■ 力のモーメントの例題①
【例題①】
図のように600[N]の荷重が働いている両端支持ばりの反力RAとRBの値は?
【 解答と解説】
□ 反力RAは?
支点Bを基準とした右回りのモーメントと左回りのモーメントのつり合いは、
左回りのモーメント=右回りのモーメント
□ 反力RBは?
支点Aを基準とした右回りのモーメントと左回りのモーメントのつり合いは、
右回りのモーメント=左回りのモーメント
■ 力のモーメントの例題②
【例題】
最近出題された「消防設備士乙種6類」試験の「力のモーメント」に関する問題の例題です。
これが解ければ「力のモーメント」は大丈夫です!
チャレンジしてみてください。
図のように100[N]、150[N]の2か所に荷重が働いている両端支持はりの反力RA、RBの値は?
【解答と解説】
□ 反力RAは?
支点Bを基準とした右回りのモーメントと左回りのモーメントのつり合いは
□ 反力RBは?
支点Aを基準とした右回りのモーメントと左回りのモーメントのつり合いは
■ 力のモーメントの定義
力のモーメント(単にモーメントとも呼ばれます)は、物理学の分野で使用される概念です。
モーメントは、力が物体に作用したときに物体を回転させる力の傾向や効果を表現します。
具体的には、力のモーメントは、物体に作用する力の大きさとその力が物体に対してどの位置で作用しているかによって決まります。
力のモーメントは、力の大きさに力の作用位置から回転軸までの距離を掛け合わせた値として計算されます。
数学的には、力のモーメント(M)は次のように表されます。
M = F × r
ここで、Fは力の大きさを表し、rは力の作用位置から回転軸までの距離(垂直距離)を表します。
モーメントの単位は、一般的にニュートンメートル(N・m)がよく使われます。
力のモーメントは、物体の回転やバランスの考え方に重要な役割を果たします。
例えば、てこの原理や回転する物体の運動を理解するためにモーメントの概念が使われます。
これが力のモーメントの基本的な定義です。
モーメントは、物理学や工学などのさまざまな分野で広く応用され、力の効果や回転の現象を理解するための重要な概念です。
【関係リンク】
>>モーメントとはどういう意味?モーメントの種類や計算方法も解説
■ 「機械に関する基礎知識」の問題について
「消防設備士乙種6類」筆記試験の機械に関する基礎知識は、全部で5問出題され、そのうち計算問題は2~3問出題されているようです。
ここで、「みのおか式消防設備士乙種6類通信講座」では、「滑車の計算問題」以外にも、よく出題される問題を詳しく解説しています。
「消防設備士乙種6類」を受験される方は、ホームページ「みのおか式消防設備士乙種6類通信講座」のトップページをご覧になって、お申込みのご検討をお願いします。
なお、以下のリンクの記事では、「みのおか式消防設備士乙種6類通信講座」で解説している内容の一部を紹介しています。
ぜひご覧になってください。
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「消防設備士乙種6類試験」の「機械に関する基礎知識」でよく出題される「力のモーメント」「滑車の問題」を中心に解説しています。
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「消防設備士乙種6類試験」の「消火器の構造機能」において、各消火器のしくみを中心に解説しています。