ホーム>ブログ>消火器の問題について>棒状放射、霧状放射とは?
棒状、霧状はノズル先端からの放射パターンのこと
「みのおか式消防設備士乙種6類通信講座」を受講している方から、『「棒状放射」と「霧状放射」とは、どのようなものですか?』という質問を受けることがあります。
この「棒状放射」と「霧状放射」は、消火器のノズル先端から放射される消火薬剤のパターンが「棒状になっているか?」「霧状になっているか?」ということです。
つまり、図に示すように、
消火器のノズル先端からまっすぐに放射されるものが「棒状放射」
消火器のノズル先端から霧の状態でに放射されるものが「霧状放射」です。
■ 棒状放射と霧状放射では適応火災が違う
火災には、「普通火災」「油火災」「電気火災」があります。
ここで、「棒状放射」と「霧状放射」では、適応火災(普通火災、油火災、電気火災のどの火災に適応するか)が違います。
図で説明しますと、以下のようになります。
■棒状放射…消火薬剤が「水」「強化液」ともに、電気火災、油火災には適応しない
■霧状放射…消火薬剤が「水」の場合は電気火災に適応でき、消火薬剤が「強化液」の場合は電気火災、油火災に適応できる
なお、霧状の強化液消火器は「普通火災」にも適応できますので、
「霧状の強化液消火器」=「普通火災」「電気火災」「油火災」すべての火災に適応できる万能な消火器
という事ができます。
この
「霧状の強化液消火器」=「普通火災」「電気火災」「油火災」すべての火災に適応できる
という部分は、「消防設備士乙種6類」の「消火器の構造機能」「実技」のところで出題される頻度が大きいので、注意が必要です。
■ ノズルに切替式の装置を設けてはいけない
もう1点、「手提げ式消火器のノズルに切替式の装置を設けてはいけない」という事項も、消防設備士乙種6類試験の「消火器の規格」のところでよく出題されます。
「手提げ式消火器のノズルに切替式の装置(棒状→霧状、または霧状→棒状に切り替える装置)は設けてはいけない」という事も、頭に入れておいてください。
「消防設備士乙種6類」の筆記試験における「消火器の構造と機能」に関する問題は、合計15問出題されます。
この15問は、筆記試験全体の50%を占めていますので、この分野は非常に重要な科目であることがわかります。
「みのおか式消防設備士乙種6類通信講座」では、「消火器の構造と機能」に関する項目を図や表を用いてわかりやすく解説しています。
「消防設備士乙種6類」を受験される方は、ホームページをご覧になって、申込みのご検討をよろしくお願いします。
■ 消火器の構造、機能に関する記事
以下のリンクの記事では、「みのおか式消防設備士乙種6類通信講座」で解説している内容の一部を紹介しています。
ブログ記事の概略をご覧になって、記事を読んでいただければと思います。
化学泡消火器は、過去の経験から、消防設備士乙種6類試験の「消火器の構造機能」及び「実技試験」で必ず出題されます。
ブログでは、化学泡消火器について解説しています。
「消火器の使い方」は、「消防設備士乙種6類」の勉強をするにあたって基本となります。
また、「消火器の使い方」に関連する事項が「消防設備士乙種6類」試験でもよく出題されています。
ブログでは、関連事項として「レバー式開閉バルブ」について解説しています。
実技問題でも出題されていますので、ぜひご覧になってください。
消火器の中には、“安全弁”の付いた消火器があります。
「みのおか式消防設備士乙種6類通信講座」の受講者の方から「消火器の安全弁について教えてほしい」という意見がありました。
また、消防設備士乙種6類試験では、過去の経験より“安全弁”に関する問題は、筆記試験の消火器の構造機能の所でよく出題されます。
ブログでは、安全弁について解説しています。
■ 「みのおか式通信講座」他のブログ記事
□ 機械の問題について
「消防設備士乙種6類試験」の「機械に関する基礎知識」でよく出題される「力のモーメント」「滑車の問題」を中心に解説しています。
□ 法令の問題について
「消防設備士乙種6類試験」の「法令(共通)」でよく出題される「特定防火対象物と非特定防火対象物」及び「法令(第6類)でよく出題される「消火器具の設置義務と算定基準面積」を中心に解説しています。
□ 消火器の問題について
「消防設備士乙種6類試験」の「消火器の構造機能」において、各消火器のしくみを中心に解説しています。
【補足説明】
消火器の霧状放射と棒状放射は、消火器のノズルから放出される消火薬剤のパターンの違いです。
霧状放射は、消火薬剤を細かい霧状にして放射する方法で、電気火災や油火災にも適応できる場合があります。
霧状にすることで、感電の危険が少なくなったり、消火薬剤の表面積が増えて抑制効果が高まったりします。
棒状放射は、消火薬剤を棒状にして放射する方法です。
棒状にすることで、消火薬剤の威力が強くなり、遠くまで届いたり、燃焼物に直接当てたりできます。