火災はどこから発生したのか?
菓子メーカーの工場火災より
2月11日、新潟県村上市で起きた菓子メーカーの工場火災。
出火当時、工場にいた従業員の方が「せんべいのカスから火が付いた」と証言されています。
専門家の先生によると「せんべいは、固形物よりもカス(細かいせんべいの破片)の方が、空気との接触面積が大きくなり燃えやすくなる。」ということです。
燃焼の原因については調査中ということですが、カスの中の油分が何らかの原因で燃えたものと思われます。
可燃物の燃えやすさについて
「可燃物(燃えやすい物質)の燃えやすさ」については、「みのおか式危険物取扱者丙種通信講座」のテキストP12にまとめています。
ここで、「可燃物を細かく砕くと、酸素(空気)と接触する面積が大きく燃えやすくなる」と解説しています。
前述の先生がおっしゃった「細かいせんべいの破片は、空気との接触面積が大きくなり燃えやすくなる。」ということが当てはまります。
動植物油の自然発火にも注意
動植物油の自然発火は、油が酸素と結合して、この時に発生した熱が蓄積して発火点に達するとおこります。
この自然発火は、一般に乾きやすい油(乾性油)ほどおこりやすいです。
例えば、アマニ油などの乾きやすい油を布にしみこませて置いておくと、自然発火がおこりやすくなります。
この動植物油の火災は、いったん火が付くと消火しにくいという質の悪いもので、火災がおこらないよう日々注意が必要です。
5Sの徹底を!!
現場での5S(整理、整頓、清潔、清掃、しつけ)の徹底は、品質面だけでなく安全面でもかなり効果を発揮します。
通路に台車などのがあると、火災が起こった場合避難の妨げになり、大惨事になりかねません。
また、日頃から職場でのヒヤリハットの抽出し、管理者は確認してすぐに対策することが重要です。