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火災予防~スプレー缶に注意
■ スプレー缶による火災~札幌の繁華街で起きた大爆発の経緯
札幌の繁華街で起きた大爆発は、記憶に新しいと思います。
経緯は、不動産仲介業者の従業員が、室内で消臭スプレー缶100本以上のガス抜き作業をしたのち、手を洗うために給湯器のスイッチを入れたときに爆発し火災が発生したと報道されました。
また、2019年7月には、大阪府でスプレー缶のガス抜き中に爆発事故が起きています。
こちらは、倉庫で3000本のスプレー缶をガス抜きしていたと報道されています。
■ 札幌の繁華街で起きた大爆発の経緯図
■ 燃焼のメカニズム
燃焼は、以下の3つ要素が揃うと発生します。(燃焼の三要素)
札幌の繁華街で起きた大爆発による火災は、以下の3つの条件が揃って起こったと考えられます。
ここで重要な事は、消臭スプレーには可燃性物質(火気、火花などにより火災が起きる危険性がある物質)が含まれているということです。
ホームセンターなどで売られている消臭スプレーのひとつを見ると、火気などにより火災が起こる危険性があるアルコール類が、中身全体の15%含まれていました。
(写真は、小林製薬株式会社さんの消臭元スプレー)
■ 『火気と高温に注意』『火気厳禁』の表示を確認してください
一度、家や会社などにあるスプレー缶に『火気と高温に注意』『火気厳禁』と書かれているか確認してください。
(消臭スプレーに限らず、ヘアスプレー、潤滑スプレーなどにも表示されているか確認してください。)
『火気と高温に注意』『火気厳禁』と書かれている場合は、その下に書かれている注意事項を読んで使用してください。
札幌の繁華街で起きた大爆発による火災は、下記に書かれていた注意事項を守れば発生することはありませんでした。
①スプレー缶は、炎や火気の近くで使用しない
②スプレー缶は、火気を使用している室内で大量に使用しない
(静電気により着火する可能性もありますので、事故例のようにスプレー缶を室内で大量に放出することは危険です。)
その他、スプレー缶には「スプレー缶の廃棄時の中身排出方法」が図示されています。
また、「大量に使い残った場合の排出方法は発売元にお問い合わせください」という但し書きがされている場合は、遠慮なく発売元へ問い合わせることが必要です。